(48) 古いベースは良いベース? 名前:マチャ 2005年06月17日(金) 16:49 /MAIL |
|
こんにちは。数ヶ月前にフェンダージャパンのPBを中古で買ったんですが凄く良いんでビックリ!と言うか複雑な心境です。 と言うのも他の所有ベースがカスタムショップ製だったりと割と高い物なので・・・。 高いのが良いとは思っていませんが何とも言えぬ心境です。まあ、フェンダージャパンの初期のベースは良いと噂されてますがコレは当たりだったのかも?知れません。 音に芯がありどの弦で弾いても同じような太い音がでるという感じです。以前オールドのJBを試奏した時に近いものがあります。 ただ、ブリッジが換えてあるんです。(バダスでなくGOTO製)もしや、このブリッジが大きな意味を持っているのか?それともPU(配線材からしてUSA?)が良いのか? いまだにネックやボディ材のよさで音が決まると信じきれない私です。 このPBの材が良いのか?それともブリッジ、PUが良いのか?どうなんでしょう。他にもPB持ってますけど全然違います。 いままでブリッジを換えるのは嫌いでしたが良くなるのなら換えてもいいと思い始めました。 ただ、チタンブリッジは換えた事がありますけどね。あれは輪郭のはっきりした音になったけど太くはなりませんでしたね。 重いブリッジにしたら良くなりますかね?このPBと同じ感じにならない物か?材が違うので無理な話なのか?と悩んでます。 長くてすみませんがアドバイスいただけたら嬉しいです。 |
|
(49) RE: 古いベースは良いベース? 名前:無心 2005年06月18日(土) 17:07 /HP |
マチャさん。書き込みありがとう御座います。
音の良し悪しと言うのは難しい話ですね〜 安い楽器だから全く使えない位音が悪いのか?と思えばそうでも無いことも多々有りますし また古い・新しいの音の違いについても伝説的に言われている事は眉唾な事も多々有ります。 古いFJに関しては、過去の広告や戦略が物凄く良かったと言うものもありますしね。
------------------------------------------------------------
楽器の音色を決める要素と言うのは複雑ですからねえ。 一概に初期のFJが良いとは手放しで思えない事も有ります。 逆にFJが無茶苦茶良く感じる事もありますし。
少なくとも私の目から見たFJの評価と言うのはカスタムショップ等の楽器と 音楽的な面で違いが有ると言う事は殆ど無いです。 違いが有るとしたら、楽器の個体差による音色の違いと、 プレーヤーさんの気負いの部分での違いなんじゃないでしょうか? 後は音楽が必要に応じて相当の楽器を欲してくると言う話も有ります。 そう言った意味で王道の音楽と音色を欲している方はヴィンテージを手にするようになりますし。
------------------------------------------------------------
では一体何が違うのか?と言う事で電装系以外の部分を着目してみます。
本来同じ様な材料・寸法で作られている楽器が 材料の個体差の以上の違いが出る物では有りません。 (FJと現在のCSでは厳密には寸法が違う事も有る様ですが)
次は材料について考えて見ましょうか。 楽器用の良い材料は世界的に減少傾向にあります。それはUSAでも同じ条件です。 現在USAの場合は良い材料を選別しCS用として、高価な楽器に使用していますが、 良い材料を使う分(選別する分)価格に跳ね返る訳ですね。 所が、過去に良い材料をふんだんに使って作られたFJなども確かに存在します。 その頃の安価だった材料の水準が現在のCSの材料と変わらなかったと言う事も考えられますし。 そんな材料が高騰した後、現在のコストギリギリの価格帯で販売されているFJの材料に関しては 「推して図るべし・・・」 と言うお話になります。 やはり古い物とは少し材料のグレードと言うものが違う訳ですね。 (コレは必ずしも音色に直結する話では有りませんが)
次に考えて見たいのが、木材の個体差以上の違いについてです。 これはっきりずばっと一言で言ってしまうと
「弾き込みの違いなのでは無いだろうか?」
と考えられます。 コレについては色んなプレーヤーさんがいらっしゃいますので、 中古購入の楽器が幾ら弾き込まれていても、肌に合う合わないといった部分は少なからず出てきます。 今回マチャさんがご購入されたPBは、この部分が肌に合ったのではないか?と思ってみたりします。
そして材料と弾き込みとの密接な関係にあるのが、「振動系のセッティングやネックの状態」です。 この2点の条件に+セッティングを加える事によって、大分楽器の表情が変わってきます。
------------------------------------------------------------
後、電装系のお話ですが、 私も過去に数回古いFJを所有したり修理した事がありますが、 PU以外は国産の汎用品が使われている事が多く(CTSなどが使われていた物も有りますが)、
一般的に高評価の古いFJのパブリックイメージのアンプ出しの音では 意外とこの辺りのパーツが効果を発揮しているのかもしれないなあ
などと思ったりした事が有ります。
------------------------------------------------------------
さて、ゴトー社製のブリッジが搭載されていたとの事ですが、 コレは音色に直結する部分ですので、交換は大きな意味を持っている(いた)と考えられます。 (前オーナーがスパイラルブリッジが嫌になって交換されたとも考えられますが) またブリッジの重量もかなりの割合で音色に影響を及ぼします。 ブリッジで音色が決まる訳ではないのですが一つの要因になります。 (今回お悩みの部分に直結しているとは考え難いのですが・・・)
因みに私が感じる雑感ですと・・・・ 重い物は音がドンシャリになり、軽い物は音が明るくなります。 (駒の接点部の形状にもかなり左右されますが)
チタンブリッジに関して「輪郭が〜」と言うお話がありましたが チタンは意外と軽いですので音色が明るくなったのかもしれませんね。
この辺りは機械的な調整や耳で音の感触を感じ取って調整していく必要があります。
------------------------------------------------------------
ここまでが前フリですね(な、なげえ〜笑)
ご購入されたPBと同じ様な音色を他のPBでも出したいとの事ですが、 調整対象の他のベースの音に何が足りて無いかを見極めて、 必要な改造調整を施す必要が有ります。 その為には購入されたFJからなぜその音が出るのかを知る必要が有る訳ですね。
闇雲に部品の交換をするのは泥沼の第一歩です(笑) まず、いきなり部品を同じ物に交換して行くのでは無く 各部を細かく観察してみてはいかがでしょうか? ブリッジ部分の弦の折れ曲がり具合やナットポスト間の具合や 時にはブリッジや楽器本体の重量を測ってみたり・・・
そして一つ一つ部品の交換など、 ゆっくりご自分のペースで行っていくのが宜しいのではないでしょうか
------------------------------------------------------------
長々と書いてしまいましたが、 好みの音が出る要因と言うのは色んな要素の積み重ねです。 一朝一夕では無い何かが働いている魔法みたいな物だと思っておいた方が幸せかもしれませんねえ。 全部が明快に判るって事はまず有り得ません。(木材を使っている以上明確な基準は有りません) それを解析していくのも楽器の楽しみの一つでは有りますし、 その部分が楽器を発展させていく原動力にもなりえます。
必ずしも疑問のお答えになっているとは言えませんが書いて見ました。
それではまた宜しくお願いします〜 |
|
(50) RE: 古いベースは良いベース? 名前:マチャ 2005年06月18日(土) 07:59 /MAIL |
無心さん、素早く丁寧なレスありがとうございます。 最も表現しずらい事を聞いてしまいましたね。 弾きこみで音が変わるのか?って言うのも本当だろうとは思うものの納得していない私です。 本体重量には拘ってました。ベース弦の振動に反応するベストは3.8キロじゃないかと。でも、3.8キロの物を手に入れても音が軽すぎてフェンス・ブリッジカバーを付け4.2キロにしてました(笑) 今回、お話したPBは約4.0です。まあ、本体重量が全てでないのはわかりますけどね。しかし、これらはパッシブでの話であると思います。アクティブのベースで3.8キロの物を持ってますがとても良いです。 今
でもこれがトータルの評価なら私の中で1番なんです。どんなアンプでもすぐに良い音が出せるし言う事なしなんですけどね。何度これ以外のベースを全て売ろ
うと思ったか。ただ、ウチのバンドがモータウンなど古い音楽をやるもので見た目も含めてフェンダーが良いわけです。音的にもパッシブが好みなんで現在に至
ります。 国産ヴィンテージ・タイプも何本か持っていたことがありますが何故かフェンダーに戻ってきてしまいました。ネックが真っ直ぐにならないのが嫌いでしたがこのネックの弱さが音の元?と理解してフェンダーを使っています。 >好みの音が出る要因と言うのは色んな要素の積み重ねですとのお言葉で確信しました。 そんな簡単に良い楽器はできない。生まれないという表現が合っているかもしれませんね。改めてオールドの価値を考えなおします。 また、疑問を書き込みさせていただきますのでよろしくお願いします♪ |
|
(51) RE: 古いベースは良いベース? 名前:無心 2005年06月18日(土) 17:16 /HP |
マチャさん ご返信ありがとう御座います。
ちょっと言葉足らずな部分がありましたね。 「弾き込みによって変わる」と言う部分ですが、 木材が振動によって楽器の特性に優れた物に変化して行くかどうか・・ それは科学的な実証もありませんし、 通念上のイメージの問題が大きいと考えられます。 鳴り易い木材と鳴り難い木材は弾き込みによって変化したのではなく、 最初から鳴り易い鳴り難い木材であったと考えた方が良いかと思われます。 その事に言及しても立証する手立てが有りませんので何とも言えませんが・・
では、弾き込みで何が変化するかと言いますと・・・ 一番わかりやすい部分だけ挙げてみます。
それはフレットやブリッジ・ナット・ペグポストなどの 弦接点部分のパーツの磨耗が挙げられます。 その都度必要に応じて調整(最適化)を繰り返し、 丁度楽器として小慣れてきた状態が最も良い訳です。 (もちろん磨耗し過ぎはいけませんよ〜)
新品の楽器から丁度良いといえるほど磨耗させようとすると、 それはかなりの弾き込みが必要になります。 この辺りにも色んな人の考え方が交錯してたりしますが・・・
この辺りが私の考える弾き込みによって変わる木材以外の部分でした。 追記としてこちらもご一考下さい。 (上記レスの分も一部加筆修正しました)
それでは今後とも宜しくお願い致します〜 |
|